朝日山真照院-山口市秋穂の真言宗御室派の寺院

縁起

御詠歌 登り来て 千手のみ手に すがりなば  よろずの思い 晴れて嬉しも
宗 派 真言宗御室派
本 尊 千手観世音菩薩
 御真言  おん ばざら たらま きりく
開 基 観賢僧正
開創年 寛平8年(896年)
住 所 〒754-0893 山口県山口市秋穂二島5106

沿革

当山は、寛平8年(896年)近江国石山寺観賢僧正の開創と伝えられています。
朝日山正観寺千光院と号し、七堂伽藍整った真言秘密伝法灌頂の道場でした。

ところが天正14年(1586年)火災に遭い堂宇消失し、天正16年(1588年)真善坊に合併されました。が、不思議なことに貞享(1684~1687年)の頃、千光院の旧跡に毎夜霊灯の奇瑞が見られました。そこで真善坊住職快憲が一宇の観音堂を建てました。これが現在の朝日山真照院のある場所です。秋穂88ヶ所霊場の創始者、性海法印は、秋穂町の遍明院の住職ですが、最初は当寺の住職でした。

朝日山真照院は、朝日山上に在った千光院、禰宜に在った真善坊(寛平8年、896年 開創)、同じく禰宜に在った遍照寺(開創不明)が明治2年(1899年)に合併してできたもので、真善坊の真、遍照寺の照、千光院の院をとって、真照院と名ずけられました。
昭和17年(1942年)本堂、通夜堂、寺宝などすべてを焼失しましたが、本尊千手観世音菩薩は無事でした。昭和38年(1963年)山口市最古の鉄筋コンクリートの本堂が完成し、秋穂88ヶ所中心霊場としての法城の威容を誇っています。

本堂は、秋穂88ヶ所の第58番札所にあたり、山内には他に第54番(大師堂)、第69番(奥の院)があります。山内にはさらに西国33番の観音様が33体奉祀され、当山の鎮守妙見様も奉祀されています。

本尊千手観世音菩薩は安産、開運、厄除けの霊験により、参拝者が跡を断ちません。
山内からの眺望は極めて良く、晴天には周防灘を隔てて遠く九州、四国まで望見できます。山内には千古の霊気が漂っているとは参拝者の等しく口にされるところです。